2017年6月14日水曜日

初・オレオレ詐欺

なんということでしょう!
今年は妖怪関係の展示がないようですよ!
どうして? なんで? 夏のお楽しみだのに!
三井の「地獄ワンダーランド」くらいしかないっぽい、地獄だから妖怪じゃないけど……かなしい。
アサクラです。

太田美術館は芳年ぱいせんの妖怪をやってくれるんで、あるかどうかは分からないけれどカワイイ土蜘蛛さんに会えるかもしれない。だから行こうかな。
3年前くらいは回りきれないくらいやってたのになー、ちぇー。
ちぇー。

ヤツがきた

さて、アサクラ家にもとうとう「オレオレ詐欺」からの電話があった模様。
「本当にあるんだな~」となんか不思議な気持ちに。

同居していない時は
「知らない番号の電話には出ないでいい」
「ワタシやあなたの息子を名乗る人から電話がきたら、こちらから折り返すと言って、実際にワタシに電話をしなさい」
「まず名前を聞きましょう」
「なんなら、ウチの子病気で入院してるのに、あんた誰? とか言っちゃいましょう」
「1年前に死んだはずの……おさむかい? 本当におさむなのかい?! とドラマチックに言いましょう」

と指導。
後半に行くに従い「ふざけるな」と無視されていたワケですが。
いやね、一度つながった番号ですからね、リストから抹消してもらわなきゃいけないわけで、
ワタシは本気だったのですけどね。
意図を説明しても理解は得られませんでした。

「取るもんなんてないんだから」

が理由だったので、万が一「取るものがあった時」この人、アウトだな。
と我が母ながら残念に思った次第です。


甥からの電話

『お久しぶりです。甥です、甥。長男の方』
と電話の相手が名乗り、絶対に名前は言うなと指導していたのに、案の定
「なに? ○○(甥の長男の名前)?」とか言っちゃって。
『相談したいことがあって……また電話します』
「なに? 相談したいことって。お金ならないからね、年金で生活してんだから、悪いけど無理だよ!」
端的な流れで言うと、こんな感じだったらしい。
(ワタシも在宅していたので、後半の「~年金で」辺りからは聞こえていた)

「甥」なんて名乗るオレオレ詐欺はいるのか?
と思い調べてみたら、超あった。
しかも、「上の方」とか「長男」という言い方も実際にあった。

今のところ折り返しの電話はかかって来てないし、「相談事=金⇒ないからね!」を発動しているので
もうかかってこないかもしれない。
しかし、名前を言っちゃってるから長男甥の名を語る相手からお電話は気をつけるように指導。

長男甥の母、彼女にとっての義姉にも電話して確認したら、
義姉の見解も「オレオレ詐欺でしょ」ということだった。
だが、彼が闘病中であることも発覚したので治りますようにと遠くの空から願う。
都内だけど。

「あんたあっちの家に電話するとき、なんて言う?」
フルネームだね。
フルネームで分からなそうなら、あなたの名前を出して娘ですって言うね。
「でしょ? 甥なんて言わないわよね、常識的にも。詐欺だ詐欺!」

とは言っていたけど、情け深い人なので、いとこのことを割と心配している節がある。
お金を取られなくて、詐欺電話を回避できても

「本当だったらどうしよう、かわいそうなことをした」

という感情を残す、体験しないと分からない最高に下劣な側面を発見した。
本人も詐欺だって分かってるけど、なんとなくシコリが残っているのが見える。
だから同じことを何度も話す。
「オレオレ詐欺だよね」って何度も話す。
日がたてばすっかり忘れるとは思うけどね。

オレオレ詐欺になぞなぜに引っかかるのだろう?
と思っていたけど、はじめてちゃんと向き合って考えたら、ちょっと理解できた。
よく妊娠して、子育てしていると社会生活から遠のくと聞く。
接点がなくなると聞く。
そういう発言を聞いて、はじめてなるほどと納得した。
確かに社会との接点がなくなると、おいてけぼり感を感じるだろう。
それはかなりつらいだろう。
老人もきっと、これと同じなんだと思う。

一定年齢から仕事をしなくてよくなる。
趣味がないと社会との接点がなくなる。
誰かの役に立ちたいという気持ちで詐欺い引っかかってしまう。
きっと、詐欺にあった人たちは、ただ我が子かわいさだけじゃないんだな。
とはじめて思ったのでした。


つまり、今のワタシに必要なのはプレゼン力だ。
素直に、ワタシの考えた愉快な詐欺対応を実践してもらえるように、プレゼン力を高めようと思う。


バベルの塔展

最後に最近観に行った展示の備忘録。


◎ブリューゲル「バベルの塔」展 16世紀ネーデルラントの至宝―ボスを超えて―
変な生き物目当てでおでかけ。
あまり宗教画は好きじゃないので、前半はびゅんびゅん流し観。
お! っと思う出会いもなかった。

が、やはりボスとブリューゲルのモンスターはめちゃくちゃカワイイ。
辞め時が分からない。
ああ、かわいい!

大混雑のバベルの塔。
のんびり待ちながら見ましたが……結局、すげーよかったというオチ。
もうすごい。
笑っちゃう。
バカなんじゃないの? って(褒めている)。
細か過ぎるし、あのサイズのキャンバスにすごいたくさんの世界があって、圧倒される。
そこここに展開しているドラマ……人が生活しているさま。
いつまでも観ていられるが、混雑しているので譲りながらじゃなきゃ! と前列から離脱しようとしているのに
まったくもって誰も隙間を開けてくれないからね、出られないよ。
気持ちは分かるけど、譲れば譲ってもらえる。

大きな世界観の目の前で、小さな器。

大友克之バベルは、大友っぽかった。



ヒグチユウコ「BABEL」展



◎ヒグチユウコ「BABEL」展
↑の翌日に、観に行った。
会期が終了していると思ったら、規模が小さくなって延長されていたので観られました。
ゴトゥーンに教えてもらったよ。
ありがとうゴトゥーン!

ボスとブリューゲルに対する愛情がハンパない作品たち。
原画から破廉恥なほど溢れ出ていた。

カワイイ。
すごく好き。
高いけど、画集欲しい。
奇妙奇天烈摩訶不思議が詰まっている。
絵が描けるってすごい! うらやましい!
すごい! うらやましい!